日本企業の健全な企業統治・SDGs/ESGの醸成に向けて・・・
日本企業がより健全な企業統治・内部統制・リスク管理を含め、企業価値の向上への歩みを確かなものとし、国際的・社会的な要請に適応していけるよう、コーポレート・ガバナンス・アワードを設けて、良き企業統治への取り組みをされた方々を「社会を耕す(カルティベートする)」思いも込めて顕彰・表彰して参りました。
2012年には、「勇気ある監査役大賞」「勇気ある通報者大賞」(共に戸村智憲の登録商標)を日本初で表彰させて頂き、(一社)日本経営協会の「企業ガバナンスフォーラム2012」にて特別パネルディスカッションなども開催。
2013年は、コーポレート・ガバナンスへの積極的な取り組みをされる「勇気あるガバナンス大賞」を新設し、社会的に良き企業統治への歩みを進められる方々を応援・支援する風土の醸成に役立てば幸いと、多数のご参加・お力添えを賜りながら活動して参りました。
激変する経営環境・法令の改廃や社会的要請の変遷等もあり、これまで優良企業と目された大企業でも各種不祥事が相次ぐ中、経営・ガバナンスで大切なことに取り組んだり、監査役としてなすべき対応をとったり、内部通報者・告発者として不正を是正しようとしたりしても、往々にして正しいことを行った者の方が、企業や組織からしっぺ返しをされたり社会から疎外されがちであったりします。
正しいことを行った者に対し、不正を行っている者が、監査心理学における「加害者と被害者のすり替え」が起こされ、不正を正す監査指摘・是正行為や内部通報・内部告発を行った者の方が「裏切り者」や「密告者」としてあたかも「加害者」であるかのように、そして、不正を行っている者の方が「被害者」であるかのように装われることがあります。
米国の公益通報関連の法制度のような、通報者に報奨金を与えて正しい行動に対する一定の報いがあれば生活資金にも困らないでしょうが、日本ではそのような報奨金制度はなく、会社からも社会からも疎外され、正しいことを行おうとする風土が育まれないことを危惧されます。
一切の協賛金や補助なども受けない独立体としての本アワード表彰では、報奨金のような実利を差し上げられなくとも、正しいことを身の危険や生活の危機に直面されたとしても貫かれている方々・企業などに対し、社会的に応援するメッセージを届け、少しでも社会風土を変えSDGs・ESGの一層の実効性ある推進へとつなげていくきっかけになればと願って開催して参ります。
なお、選考過程等や一般からの推薦等に関しましては、公平性や報復の防止等の観点から、ノーベル賞方式で公開・開示しておりませんので、悪しからずご了承下さいませ。
この大賞の表彰では、選考された方や団体などの過去の隠された事実があった場合や今後の健全性を担保・確証あるいは健全であり続けると保証するものではありません。
【大賞選考の参考ガイド】
・私利私欲からではない勇気ある言動・通報・告発かどうか
・被害者や社会など誰かの役に立っているかどうか
・売名行為や意趣返しとしての言動・通報・告発になっていないか
・正義を成すにもその成し方が正しいかどうか などに沿って選定 など
アドバイス頂きました方々からのご推薦や一般ノミネーションフォームなどで寄せられた情報等から、正しさを求めて勇気を出された方々を社会に応援する上で最適ではないかと思われる方や団体を選考させて頂きます。
必ずしも、問題・事件などの報道の大きさやインパクトの大小で決まるものではありません。また、通報の権利や監査役の権利の濫用をあおるものでもありません。
ここでの大賞発表は、日本における全ての経営陣・監査役・通報者等の活動を網羅的に把握したものではなく、当事者に不要な不安や疑念をもたらすことを避ける等のためにも、主に公表された情報を基にしています。
したがって、「名もなき戦士」のように表に現れてきていない正しさへ向けた争議に当たられている方々がいらっしゃるであろうことと、その方々への応援も併せてお届けできればと思います。
主宰の戸村の思いとしましては、企業・団体に媚びるような大賞であったり、いたずらに物事をあおるような大賞であることではなく内部自治・統治体の中での自浄作用を高める上で大切な取り組みを社会としてまっとうに評価していければと願っております。
日本マネジメント総合研究所合同会社
理事長 戸村 智憲